◆日程:2024/11/24-26
◆形態:縦走
◆人数名:3名(M上、A上、H高)
◆ルート:
24日:高野山-大滝-大股-萱小屋跡-伯母子避難小屋(泊)
25日:伯母子避難小屋-伯母子岳ー三浦口-三浦峠-西中-国道-十津川温泉(泊)
26日:十津川温泉-果無峠-八木尾-国道-三軒茶屋跡-熊野本宮
(報告:M上)
今回のメンバーとは以前熊野古道の一つ「大峰山奥駆け」を歩きましたが他の熊野古道はだれも歩いたことが無く出かけてみようと言う話になりました。選んだのは高野山から熊野本宮を結ぶ小辺路(こへち)にしました。中高年に人気のあるこのコースは途中の集落に下って民宿に泊まりながら3泊4日で歩く人が多いようですが我々は私以外は元気なので途中避難小屋泊りと十津川温泉の宿の2泊3日で行くことにしました。
24日:
前日夜、高野山のゲストハウスで集合、3人揃うのは1年ぶり。今回は1日目と2日目の行程が長いので早朝5時出発しました。高野山のお寺の続く道を歩きますが私が最初に来た50年近く前からみればかなり観光地化して余り暗さを感じません。約2キロほど歩いて金剛三昧院を左に曲がるとスタートとなりました。しばらくは舗装道路歩き砂利道に代わって山道に変わってゆきました。峠を一つ越えて下って行くと大滝集落に着きました。東屋ときれいなウォシュレットトイレのある休憩所があり集落の人たちの気遣いが感じられるところです。少し休んで登りにかかります。紅葉した木々の間から日のひかりが入りなかなか良い風景です。

途中高野竜神スカイラインと交わる部分もありますが峠を一つ越えて下りになりました。しばらく下って大股集落のバス停に。ここにもきれいなトイレがありやはりウォシュレット。外には自販機もあります。通りかかった地元のばあちゃんと立ち話すると自販機に飲んだ缶をそのまま置いて行く人がいると苦情が。
そこから民家の間の少し急な坂の登りにかかります。登り続けると萱小屋跡と言う場所に。昔し小屋があったようですが現在は地元の人が建てた小屋があります。外には水槽がありビールやジュースが冷やしてありました。お金を箱に入れれば勝手に持って行っていいようで今晩のビールを1缶もらいました。
そこからまた高度を上げると伯母子岳山頂と避難小屋のある伯母子峠にわかれます。A上さんと私は直接小屋に。H高さんは山頂に寄って行くと別れました。この高さまでくるとかなり冷え込んできました。
峠には愛想の無い小屋がありましたが横にはちゃんとしたトイレが。時間も午後3時もも過ぎて風も吹き抜け気温も下がってくるので3人そろったので少し歩いた水場に水を取りに行き小屋に入りました。明り取りはありますが窓もない小屋です。でも吹きさらしの峠にありがたい。今日の夕食は豚シャブをゴマダレで食べ寒い夜にはなかなか良かったのですが雨も降り冷え込んで床からの寒さを感じる夜でした。
25日:
早朝起きて外に出ると一面の霜で真っ白に。霧氷の山頂を見たくては出発は明るくなった6時にしました。

山頂を通過した後は風はやんで好天になり気持ちよく歩けますが伯母子岳登山口になっている三浦集落まで長い下りが続きました。
10時30分少し前に三浦集落に。ここには宿が3軒ほど有りますが他の家は空き家が多いようで川の河川工事の音だけが聞こえました。
川沿いの集落の道を10数分歩いて長いつり橋を渡ると三浦峠の道になります。このあたりは杉林が続きますが所々人家の後があり昔防風林のためだった様な太い古木の杉がありました。木を伐りだしていた時代には沢山の人が住んでいたのでしょう。
午後1時20分三浦峠の到着。東屋とトイレが小辺路を歩く人のために有りました。ここから十津川温泉までの時間がどれくらいかかるかですが宿に電話が通じたので午後5時過ぎには到着する予定と伝えました。落葉樹と杉林が混在する道をひたすら下って午後4時近くに十津川の西中と言うところに到着。西中の登山口に忘れ物のバックがありモバイルバッテリーや計画書のようなものが入っていたので宿まっで持って行くことに。濡れていたので今日の忘れ物ではないようです。
西中には十津川温泉に行くバスが通りますが午後はバスはありません。ここから温泉までは8キロ以上道路を歩かねばなりませんがこの道路も小辺路の一部ですから歩かねば。黙々と歩き途中無人の交番があったので忘れ物を置いて行きます。歩いても歩いてもなかなか近づきません。暗くなって宿から迎えに行きましょうかと電話がありましたがもう少しと思って歩きました。結果午後6時過ぎに今日の宿「太陽の湯」に到着しました。
この宿は以前奥駆けを歩いた時玉置神社から送迎をしてくれた宿で古い宿を若夫婦がリニューアルして始めたそうで地元の素材料理と牡丹鍋が、それに眺めと良いお湯がありがたい宿です。
26日:
最終日ですが朝から雨でした。紀州で雨は想定内でしたが午前中は降らないと思っていましたので多少残念。作ってもらた朝食のおにぎりを食べて5時50分出発しました。最終日で本日は7時間くらいの行動予定です。橋を渡って果無集落に向かいます。印象良く紹介されている果無集落ですが雨の中では通りすぎるだけになってしまいました。

9時50分 最後の峠、果無峠に到着。霧の熊野川をはさんで奥駆けの峰の方が見えここから熊野本宮に向けてくだります。途中10数名の外国人が登ってきました。どうも山に登るようなスタイルではないので果無峠に行ってみたいと思った観光客のようですが濡れてかわいそう。ひたすら下って八木尾の道路に出ました。しばらく熊野川に沿って歩きますが一山超えなければなりません。途中標識を見過ごして引き返すなどがありましたが古い杉林の石段を下り続けるともう一つの熊野古道中辺路と合流してしばらく歩くと午後2時は少し過ぎましたが本宮大社に着きました。
新宮行きのバスは14:45なので早々にバス停に向かい濡れた雨具や装備を片付けバスに乗車しました。このバスに乗ると新宮で名古屋行き特急の待ち時間に駅近くの銭湯に入る時間が取れます。バスは予定通りの時間に新宮駅に着き暖かいお湯につかり山行を終了することが出来ました。 小辺路は大峰山の奥駆けに比べて途中集落に下ったりで山深い奥駆け道とはイメージは違いましたが2泊で歩くとやはり疲れました。本来なら紀州の山はゆっくり感じながら歩くと言うところなのでしょう。私が最初に奥駆けを歩いたのは35年くらい前なので熊野本宮あたりの雰囲気は大きく変わってきたところもありましたがそれでも信仰の山と言うのは変わりませんでした。