北ア 西穂高岳西尾根 雪バリ【他会山行】

◆日程:2023/12/29~30
◆形態:積雪期バリエーション
◆人数 3名(N野 +他会2名)
◆ルート: 
12/29 新穂高登山センター → 穂高平避難小屋 → 2200m地点
12/30 → ジャンクションピーク → 西穂高岳 → 西穂高山荘 → 西穂高口駅

【報告:N野】

ヤマレコ記録

大晦日の低気圧通過に振り回された山でした。当初は南岳西尾根で槍で年越しのはずが。西穂2泊に縮退して。雪の無さと翌日の荒天に飽きて下山して。気づけば一泊二日と八ヶ岳並な年末山行になりました。
帰宅後過去天気図をみると。予想では二つ玉になりそうな気配であった低気圧が、意外にもそれほど発達せず。31日は現地氷雨関東快晴と、なんともな結果でした。 ま、天気に謙虚であることが、山で長生きする秘訣と思っておきましょう。

12/29 金 曇り―晴れ
例によって新穂高の登山センターで夜を明かす。暖かいのは良いが、うっかり寝袋で寝てしまい余計に汗で濡らしてしまった。マットとカバーで寝ていた隣Pが正解。 近い駐車場が満車で、下に廻したりして0730出発。
明らかに雪が少ない。トレースなくとも問題ない。約1hで穂高平避難小屋着。小屋は開いている。西穂入り口の看板とトレースに導かれると、それは下山のトレース。10分ロスして牧場の柵を越える正規ルートに戻る。なんだか昨年と同じロスをしていたっけ。
その間に女性2人P,男性3人Pが先行して計3Pで進む。ラッセルにはならない程度とはいえ、割に傾斜がある藪の雪山。笹も滑るのでアイゼンとなるが、歩きにくいことこの上ない。地形図上1946P以後何か所か傾斜が緩んで見えるが、藪のやせ尾根で雪も少なく幕地が見つからない。2200mころようやく切り出すが、4-5人用となるとほぼそこに限られていた。
気温が高かったのか、雪が少なかったわりに皆結構濡れてる。贅沢に空焚きして中缶一本空にして乾かす。通信圏内。ラジオより鮮明なYoutubeで年末の音楽を楽しみ、寝る。

12/30 快晴
0500起きようね、っていって起こされたのが0530。これも毎回変わらず? 昨日は先頭歩いて最初最下部で幕営したので、今日は最後尾。西穂を越えればあとは下るだけだから、先行さんにトレース開拓の楽しみを譲る、ってことにしておく。藪のやせ尾根が続く。結構急。出発して30分ほど先に先行の幕地後がいくつか。どれも2-3人用がギリで、その先も4-5人用は厳しく。先読みが当たった、と思っておく。
左手に北西稜が意外に大きく見える。その先、奥穂の小屋が見えて涸沢岳が同定できる。森林限界を越えるとJPと岩峰が見える。どう越えるのか、と先行を観察。手前の雪壁をトラバースして小ルンゼから上がる模様。今回迷ってバイルを残置したので、トラバースはやや緊張する。とはいえそもそも雪が少ないので刺すところもなく。アイゼンワークを慎重にすればシングルでも行ける。ルンゼを抜けてひと登りで西穂山頂に立つ。
実は西穂は初めてかもしれない。大学のとき夏上高地から狙ったはずだが。山荘か独標止まりだったか、そもそも悪天か二日酔いで登ったのかさえ記憶が定かではない。どっちにしても冬にみる西穂山頂の景色は初めてなのだが。槍は真っ黒、昨年いった中崎尾根は藪々。標高からしても南八とかわらない。今シーズンの雪山初めなのは仕方ないにしても、やはり雪が少ない。
下るが、山荘から続々登りとすれ違う。皆単独の軽装。出だし一か所不安定な下りがあって、安全をみて懸垂ロープを出したが。単独の皆さんはサクサク上がる。下りも大丈夫なんだろうか?ま、縦走重装の我々と同じなわけはないのだが。
「山荘ラーメンとビール」を合言葉に下りたが。ついたのは1410。ラーメンタイムは無常にも終了。代わりにモツ煮とおでんで乾杯する。
さて、泊まるか下るか=テント宴会を楽しむかテント泊が面倒か、って比較検討に到り。面倒が勝って本日下山と決定。1615ロープウェイ最終便目指して急遽出る。RW駅は観光地。生足出したミニスカートのお姉ちゃんが雪遊びを撮影している中、物々しい3人組が通る。誰か撮ってやしないか?
下山して勝手しったる塩尻の信州健康ランドで温泉宿泊宴会。翌朝は吉野家で乾杯して帰京・解散。

装備 :エスパース4-5+フライ、ガス缶大中1(消費中1+大10%)、鍋大中。ロープ8mm20M。
食料 :夜1カップ飯×人数分、朝各自。
所感 :
雪が少なかったためか。現況だけみれば南八よりアプローチ・ルートも容易。本来は天候が厳しいはずだが、条件が良ければ入山容易なルート。

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