九州大崩山塊 祝子川 沢登り

◆日程:2023/8/27
◆形態:沢登り
◆人数:3名(N山、S口、S順)
◆ルート:
8/27
大崩山登山口-大崩山荘-入渓点-6ⅿ滝-巻き-CS三兄弟-30㎝ゴルジュ手前 

(報告:S口)
 祝子川(ほうりがわ)の入口は、大崩山(おおくえやま)の登山口だ。どちらも読めない。7時半に登山口を出発。登山口から山荘まで40分程度、そこから10分くらい歩くと分岐があり、さらにその先標高902を目指し、YAMAPを見ながら支沢を下って入渓した。今回はウエットスーツでライジャケなし。さすがにここまでは上半身Tシャツで来たが、すでに汗だくであった。
 渓は、巨石がゴロゴロしていてドウドウと水が流れていた。このあたりは釜らしき釜は見れず、水はキレイだが薄曇りという天気もあって、まだ祝子ブルーには出会えない。
 私の背よりも大きい石を乗り越えていく。岩は白くて、ラバーシューズがバチ効きだ。乗っ越したり、くぐったり、ちょっと飛んだり、アスレチックパラダイス!最初の休憩は、岩の上に木が生えているところでとった。卵型の岩の上に立派な木が茂っている。ちょーデカイ盆栽みたいだ。そこから、水に浸かるシーンがでてくる。ほんとに水がキレイ。岩も灰色か、薄い肌色で、濁りがないので透明で、ちょっと緑が深めのエメラルドグリーン。これが祝子ブルーかーっ!
 積極的に水に入る。ひゃっほーぅ!キモチイイわぁ♪ これよ、コレコレ!うーん。まぁ、やっぱりちょっと水多いよねー(^_^;)たまに水に押され負けそうになる。ちょっとした段差も、白い飛沫が立っている。でも、キモチイイ!!水中も水上も、フリクション効きまくりで、普段は苦手なツッパリも、安心でなんといっても楽しいのだ。
 ナメと言えるのだろうか?一枚岩で、ぬべーっとしてるが、所々切り立っていて迷路みたい。その先がどうなっているのかワクワク!うわーっ、こっちじゃなかった、そっち行ってみてー、って、ルートがドキドキ!テンション爆アガリ。
 川幅が狭くなり、両側切り立った崖の奥に緑のグラデーションが深そうな釜、さらにその奥に滝。これが6mの滝か。滝はすごい音を、たてて落ちている。近寄ったら巻き込まれて浮き上がれないような感じ。ちょっと怖い。
 ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
 手前の右岸のスラブを登る。所々にボルトが打ってあるので、それにあぶみをかけたが、なんといっても、一歩目が全然上がれない。モガモガしながら、ジュンコにお尻を押してもらってなんとか身体を持ち上げた。2歩目、3歩目は、ごんちゃんが引いてくれたロープと、ボルトに乗っかってなんとか登れた。1ピッチのあとは泥付きをコルまであがる。
 そこから懸垂で沢に戻ったのだが、30mでぴっちりだったので、フローティングロープと30mロープを両方使って、降りた。
 降りたところはさっきの6m滝のすぐ上。砂地があって、ちょい泳ぎで巨岩3兄弟。一人目は、私2人分くらいあるほどの卵型の岩だ。ちょっとデカイ。オタスケもらって上がる。2人目と3人目の岩も、足はバチ効きだけども、オタスケもらって上がった。三兄弟恐るべし。
 いよいよ、問題の30cmゴルジュが見えてきた。うむむ。なるほど、水が多い。事前調査(写真)だとトロだったのに、波立ってる。第1関門、5mくらいを、へつりと泳ぎで行ってみた。水圧強い。足場に上がって、第2関門、次の淵は。。。は?すげー波立ってるんですけどー、こんなの沢で初めてなんですけどー。もち、足はつかないし、ゴルジュにたどり着ける気配がしない。一応、水に身体をつけて、岩を蹴ってみる。やはりな、押し戻されるし、波が高くて鼻と口にガンガン水が入ってくるわ(笑)もうね、笑いしかないんで。今日は、ここで終わり。すっごく楽しかった。
 このあたりから、雨が降ったり、晴れ間が出たりを繰り返し、晴れ間が出ると渓がとても美しかった。さてと、もどって、懸垂したロープをそのままにしておいたので、登り返す。この登りもキツかったー(笑)ガチゴボウで、伸びるロープを両手でつかんで、必死で上がった。
 (なんで懸垂ロープをそのままにしておいたかというと、一旦偵察に行っていて、水が多くて30cmゴルジュは突破できないと、判断してたのでした)
 下りは流されないようになるべく水に浸かって。足の裏がバチ効きなので、簡単に下れた。一箇所、釜に飛び込んだら思いのほか深くて、流れもあって、岸に上がれなくて焦
ったけど。下ってくると晴れてきたりして、とっても楽しんで、車まで帰ってきたら17時を過ぎてしまっていた。沢自体は、500mほどを行って、帰ってきただけなのだが、ほんとに楽しかった。

帰り道、祝子川温泉美人の湯に入って、駐車場の説明書きを読んだら、ニニギノミコト(高千穂に降り立った天照大御神の孫)と、コノハナサクヤヒメ(桜の如く華やかに咲いた絶世の美女で富士山に祀られてる神様)の間に生まれた息子ホオリノミコトの産湯に祝子川の水を使ったのでほうりがわなんですって。

 大崩山登山口7:30-大崩山荘7:50-入渓9:10-6m滝10:00-コル10:45-CS3兄弟(偵察)11:15-コル12:00-CS3兄弟-30㎝ゴルジュ手前12:35-コル13:36-6m滝下14:10-登山道15:35-登山口17:00

 

大岩の間を縫いながら進む
結構雨降っていたハズなのに 水はきれい
6m滝 

6m滝の巻き リッジの部分をボルトのお世話になって登っていく

コルから見た CS(チョックストーン)3兄弟(とん吉、チン平、カン太) よしこちゃんはどこだ・・・

30㎝ゴルジュ手前の釜

下る途中で天気が良くなりごきげん

フリクション最高

延岡辛麺本舗「さやか」 で夕食

【N山コメント】
 とても美しい沢で、「九州の宝石箱やぁ~」の声出ました。残念ながら30cmゴルジュを超える手前で引き返しましたが、この人気沢でこの時期に他のパーティの姿はなく、地元の山岳会も6m滝の水量見てで引き返してきたので、おそらく正解だったと思います。偵察にいったり、残置したロープを自己脱出で2回登り返したり、30cmゴルジュの見えるところでゆっくりしたり、ブルーの釜で泳いだりで、時間かかってしまいましたが楽しめました。
 なお。8mm30mロープとフローティング40mを持っていきましたが、15m以上の懸垂時は8mmの一本懸垂で、フローティングロープを引き綱としました。

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