足尾 三重泉下部ゴルジュ 沢登り

◆日程:2023/8/5-6
◆形態:沢登り
◆人数:4名(N山、S口、S順、H多)
◆ルート:
 8/5 奈良集落-三重泉橋 -10mCS-落とし穴の滝-1150m地点
 8/6 1150地点-広河原-ニグラ峠-三重泉橋ー奈良集落

(報告;N山)

8/5
 前夜は道の駅白沢の東屋。今夜の天気がイマイチだからなのか、車も人も少なくここの道の駅には珍しく珍しく静かな夜だった。小宴して就寝。
 朝はコンビニで行動食など仕入れて、取り付きに向けて出発。結局奈良(なろう)の集落に簡易的なゲートがあり、従来のゲートまで20分程余計に歩くことになる。ゲート付近には十分な駐車スペースがなく、200mほど手前に駐車する。釣り師二人と林道を前後しながら歩く。彼らは途中の支流を使いで泙川本流に降りて行った。途中、祠があり山行の無事を祈願。三重泉橋にて沢装備を装着する。

「正式な」ゲート

 二重堰堤は問題ないが、次の20mに関しては確かに高度感がありトラロープがないと怖い。下部ゴルジュは問題なく通過。過去の記録と比較して、水は濁りがあるが水量自体は多くないようだ。

下部ゴルジュ

 中部コルジュの10mCSでは少し遊ぶ。ハンマー投げなど試してみたが、流木があり3投目位で簡単に引っかかる。しかしそれを頼りに上がろうとすると水流の真下になってしまいとても使えない。回収も難しくなってしまった。回収のためにN山ロープを引いてCSの下に入り、右側から登ろうと足をかけた瞬間に大声で呼び戻される。S順さんがちょっと違う方に引っ張りハンマーの回収に成功していた。ありがとう! だが先ほどのトライでCSの上に立てそうな気がしたので、再度トライさせてもらい、CSの下一番奥から激しい水流に受けながらクビを出したらCSの中段に立ち上がれた。フリクションは良く効く。CSの上まで突っ張りで行けそう。が、正直リードよりもフォローの方が大変そうなので直登は断念して、淵に飛び込んでS口さんに引き戻してもらった。

 遡行図通り右岸巻き。若干高く巻いてしまったようで、7mCSの手前で一つ下のバンドまで10mほど懸垂するとトラロープを見つけることできた。だが豊野さんの銘渓62選に「トラロープはあまり信じない方が良い」と書いてあったこともあり、ロープを何度も伸ばしてそこそこ時間を喰った。
 上部ゴルジュの4mCSは、落ち口が埋まっていたのか胸位までの水位で足がついた。飛びつき気味に右岸に渡りワイドクラックを上がった。後続を確保とお助けヒモで迎える。
 さて「落とし穴の滝」。左の飛び込み、真ん中のボルダー、そして右の人工の3ルートが考えられるらしいが、S順さんがアブミを用意していたので、右の人工ルートを採用した。アブミをなかなか使う機会がないので、手順など忘れており皆バタバタと登った感じ。特にクライマーH多はA0で進んだ方が早かったかも(笑)。同時進行でS口・N山で真ん中のボルダー岩の上から各自のザックを荷揚げした。ちょっと真ん中のボルダー岩を偵察してみたが、自分の実力ではフリーでは無理そう。ただ左手に3本指がかかるホールドがあり、スカイフックチョンボなら何とか行けるんじゃないかなぁという見通し。次行くことがあれば試してみたい。荷揚げや偵察で疲れたN山はみんながさくっと登ったところで どテンション。笑いを提供する。落とし穴の次の滝は大岩をくぐり迷路のように滝上にでる。ここから広河原までは楽という認識があり、雨が降りだしたが気楽に考えていた。だが実はまだイベントがあり、泳いでの突破があり、また滝ノ沢直前の3条7mは簡単に左岸を巻けるはずが、すべてお助け支点がなくなっており、S順さんがカムとアブミを駆使してフル装備で直登した。

まだ泳ぐセクションがあったとは・・・
ゴルジュ内 7m滝

 滝ノ沢出合。雨は上がったものの結構水が濁っていた。北の方で局地豪雨があったのかもしれない。時間も時間なので広河原にこだわらずテンバを探しながら歩くことにした。1150m付近で左岸に平場を見つけて今日の宿とした。快適で薪も豊富だが大増水には耐えられそうもない。解除した沢装備を一応一段上に置いた。薪は毎日の夕立のせいか結構芯から濡れており着火に苦労したが、暗くなるころには安定した火になった。夜はS口さんの夏野菜カレー。スパイスが効いていて元気回復。火を囲んで歌合戦の夜は更けていった。

 

 奈良集落6:40-三重泉橋8:20-10mCS11:00ー落とし穴の滝14:00-1150m地点 16:55

8/6
 朝は6:00起床の8:00出発。N山はタープの下に入らずたきびの傍でシュラフカバーとシュラフシーツの組み合わせで寝ていたが意外と良く寝れた。朝はH多さん食当で雑炊。雑炊に麩(ふ)を入れるのは良いですね。今日の行程は林道歩きが主なので、濡れたウェットスーツなどは単なるお荷物となる。難所は特になく、堰堤の残骸が現れて順調に広河原に到着。登山道の入口が見つけにくとの記録があったが、現在では小さなケルンがたくさんあり、ピンクテープもこれでもかという位あるので見落とすことはない。登りも急な斜面にピンクテープが連打されてニグラ峠まで導かれる。ニグラ峠で一服のあと、下りは多少荒れているが、想像していたほどではない。ただずっとトラバース気味に下りていくので、沢タビだと靴が捻じれてどうにも具合が悪かった。

広河原 ニグラ峠の道付近にはミニケルンやピンクテープあり

 林道に出て、今度は泙川本流沿いを三重泉の合流点を目指して歩く。途中、素晴らしい一枚岩の滝があった。「ここをベースにして遊びたいね」と皆で話す。
 三重泉出合から奈良集落までは、川は下っているが、どちらかというと登りが主体になる。途中、鳥居のある祠でお礼参りをした。車デポ地に着くとタープや雨具を路面に広げた。日差しが強くてあっという間に乾く。帰路は沼田ICまでの間に 昨日の泊地である道の駅白沢の望郷の湯で汗を流し 、とんかつまるきち で 腹いっぱい食べて腹ごしらえをして関越で帰京した。 

強烈な日差しですぐに乾いた

 
 1150地点7:45-広河原8:15-ニグラ峠9:00-三重泉橋10:58ー奈良集落12:40

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