◆日程:2020/11/22-23
◆形態:雪バリ
◆人数:3名
報告:N野
ルート :伊那権現ツルネルート・西駒山荘(BC)木曽駒
期日 :2020/11/22-23 前夜発一泊二日
メンバ :N野、J、k子
11/21土 :集合ー伊奈スキーリゾート
金曜の低気圧も関東は曇り・土曜は気温上昇と、雪山どころか秋枯れハイクの雰囲気満載で南武線南多摩駅で集合。
2.5hで伊那スキー場施設に着く。
11/22日 :07:00リフト上(2h)09:00権現山(5h)14:00西駒山荘
スキー場施設左手の未舗装道路をリフトトップまで上がる。路肩に停めるが、林道が先まで延びてるらしく、荷造り中に軽トラが降りて驚く。雪無しと判断して、ワカン、ビーコン、ハーネス、ロープを残置・スコップ1を携行。7時発。
伊那・権現山のルートは、再整備された往年のルート。N野の25年物エアリアには書いていない。地元小学生の学年登山にも使われるそうで、山頂には「さくら組」だの可愛い登山記念板がたくさん。眼下に天竜川・大田切の河岸段丘と街並みが広がる。児童の記念によいだろう。
2098m板沢の頭までは落ち葉の秋枯れハイク。2467m辻山(?)まではダラダラの緩い登りと、胸まで没する笹薮。緩傾斜は楽でよいが、辻山前で200m、西駒主稜線手前で100mの二か所のみの急傾斜がキツく感じる。辻山付近から明らかに赤テープが減り低くなる。この先積雪期に人がすくないのか?
昼前から雲がかかるようになり。樹林帯を抜けたあたりでいよいよポツリとくる。雨具を着込んで主稜線に立つといきなりの強風。進行方向正面からもろに吹き付け、進むどころか立つのもままならない。おまけにガスで視界がない。
主稜線合流点に携帯用かアンテナ設備があり、一瞬山荘を見落としたのかと迷う。この暴風で外幕営などテントがもたない。慎重に進み、山荘が見えて安堵する。石室が解放されており、15時前着。水も潤沢。先行の男女二名は三峰山岳会で、電車で上松から入り、7合目避難小屋泊して今朝木曽駒を越えたとのこと。
室内にテントを張り、宴会。夕食はJさんで、キノコと海老真薯のアビージョ、チーズ入りスープチゲ、肉入りカレー。18時前には寝る。
11/23月 :06:00山荘(BC)(2h)木曽駒(1.5h)BC撤収 11:00(3h)リフト上(帰京)
03:30起床。風は無いが積雪5cmガスで真っ白。昨夜が暴風のピークとK子さんが言ってたが、N野は爆睡して気づかず。朝食・サブ装備して6時くらいまで待機。日の出とともに視界が回復し、出発。
視界は50m程度。植生保護の緑ロープも見え、ルートを迷うことは無い。積雪もアイゼン要らない程度だが、下の岩が見えず滑ってバランスを崩す。木曽駒着。少し風があるが、休むうちにガスが切れ始め、遠目に宝剣のピークが見える。思わず「ホーケーン!!」と叫ぶが、妙に遠い。そのうち手前に本物が現れ、向こうは檜尾と気づく。下るうちに青空が晴れ渡り、木曽駒・宝剣の主稜線から一晩で雪を付けた白鳳三山・甲斐駒・南八まで眺望が広がる。頑張ったご褒美としてパノラマを堪能。
山荘に戻り、昨夜寒くて飲めなかった缶ビール大2を空け、薄着に替えて往路を下る。サングラスがいる青空快晴。
桂小場からの日帰り多数とすれ違うが、昨夜の暴風雪なんて想像もできなさそう。
主稜線を分けると上半部はルート不明瞭でしばし立ち止まり、遠くの赤テープを探す。落ち葉の登山道をタラタラ下り、15:00前に車に着く。
風呂は近所の見晴らしの湯500円。小山斜面の半円柱状の建物だが、休憩室の円周が総ガラス張りで、八ヶ岳から白鳳三山まで180度の眺望。建物背面に隠れた将基頭・木曽駒・宝剣も、しっかり風呂のペンキ絵で再現。名に違わない見晴らしの湯。
IC前で蕎麦を食べ、17時過ぎ大月30km渋滞の中央道に突っ込む。ほどほどに進み、21時前府中本町で解散。
装備 :エスパース(4)、ツエルト(フライ)、ガス中1。7mm20M補助ロープ。スコップ1
所感 :
予報通りの低気圧通過だったが。暴風雪のピークを山荘でしのぎ、ガス・積雪の中ピークを射止め、青空の眺望も得られた。微妙な気象条件としては、会心の山行と思う。
権現ツルネは地道に高度を上げる好ルート。いつか積雪期にワカンで詰めたい。空木まで継続しても駒ケ根から車の回収が楽で。中ア伊那側は開拓の価値がありそう。