◆日程:2025/5/4
◆形態:沢登り
◆人数名2名(N山(L)、H多)
◆ルート:西沢渓谷駐車場5:35-鶏冠谷出合6:26-ヤグラ出合7:50-1450m二俣10:25-石塔尾根13:30-鷹見岩13:25ー七つ釜五段の滝14:40-16:00西沢渓谷駐車場
リーダーN山チョイスの沢である。
ガイド本ではヤグラ沢は「ナメ、スラブ登りを満喫。忘れられた穴場ルート」とひとことで紹介されている。更に「ヤグラ沢は2~3級程度のナメ、スラブをノーピンで登ることになるので緊張感のあるクライミングが楽しめる」とある。これだけ読むとスラブが嫌いじゃない私にはちょっと楽しそうと思えたのだけれどネットでここの記録を探すとここ10年くらいだと3件しかヒットせず、そのうち1件は「ヌメヌメでほとんど直登する気になれず期待外れだった」と記載ありどうなんだろうと不
安を抱きつつもロープ、ハーケン、カムなど備えて参加。(ノーピンで登っている記録は見当たらなかった)
結果は沢はじめの私にとっては「熊がでた」「スラブは登れない」等々心が折れた山行であった。それでも最後に歩いた西沢渓谷(観光地ですが)は噂に違わず美しく終わりよければ全て?よしで終了。
詳細は以下のとおり。
【東沢渓谷の巻道(破線ルート)】
吊り橋を渡ってから鶏冠谷出合へ向かって歩き渡渉。その後は巻道を歩くのだが、整備されているとはいえ歩きやすくはない。まして前々日の大雨のせいなのか(?)崩落している箇所が3箇所くらいあった。そのうち1箇所はかなり悪く、数メートルだが山側の細い根っこを頼りに歩かざるを得なかった。
また、山の神の手前で親子熊(計3匹)に遭遇。叫ぶような声が聞こえその方向を見ると遠目には黒い服を着た人が溺れて叫んでいるように見えて一瞬パニックになったのだけれど、実は熊がガウガウ言いながら水中でバタバタしていたのだ。まもなくして熊は川からあがり山側を直登していった。一瞬こちらを見たときはこんな不安定な場所は逃げ場がないと焦ったけれど熊も関わり
たくないと思ってくれたようだ。
【ヤグラ沢入渓】
スラブは見た目悪いが取りあえず行けるとこまで行ってみようということで1ピッチ目はN山がハーケンを打ちながら登る。フォローで私も登ったのだか、滑るし逆層なので手がない。よくこんなところをハーケンだけでN山は越えて行ったなと思う一方で、私
にはこんなところ登れないと思いどう言い訳をしようかと考えながらN山のところまで登る。登ったN山も厳しいと感じていたようでその後はスラブは登らずに樹林帯をマルチピッチのように登る(6ピッチ)。
二俣に到着、休憩。ここから見た鶏冠山はかっこよく青空に映えてそびえていた。
二俣からは当初の予定どおり左俣を選択。見た目ごつくどうなるかと思ったのだけれど手も足の置き所もあり、やっと登りやすい沢登りと心躍らせたのも束の間またヌメヌメの沢登となる。水が異常に冷たいと思ったら雪が残っていた。どうにかこうにか樹林帯を利用したりしながら最後は支尾根に逃げて詰めあがった。沢登をしにきたのかバリエーションルートを登っているのかよくわからなくなった(笑)
支尾根から石塔尾根まではあっという間。
【石塔尾根(破線ルート)】
歩きやすいところももちろんあったのだけれど、尾根の下りはわかりにくくGPSなしでは迷ったと思う。下りやすい広い尾根に誘われないようにというのはわかったが、その他急な下りの細尾根の分岐はわかりづらかった。あるはずのピンクテープもあまりなく、GPSの軌跡もかなり迷っていた。
【鷹見岩~鷹見岩窪下降】
鷹見岩から鷹見岩窪へはほこりっぽいガレガレの斜面を下る(懸垂下降1回)。いろいろと心折れながらも西沢渓谷との出合に到着。水量多いのでスクラムで渡渉。
【西沢渓谷遊歩道】
西沢渓谷は噂に違わず花崗岩の白い渓谷にエメラルドグリーンの水に新緑の萌黄色も加わりとてもきれいだった。最後にちょっと癒された。
以上
(H多記)

東沢を渡る

ヤグラ沢 50mスラブ滝 1ピッチ目 ヌメヌメ

二俣から少しだけ沢登りっぽくなった

二俣の鶏冠尾根 かっこいい

石塔尾根 なかなか快適

単なるガレ沢 鷹見岩窪 (西沢渓谷側に下降)
