◆日程:2024/09/28-30
◆形態:無雪期登山
◆人数:3名 (K林、T山、S口)
◆ルート:
9/28(土)
成田11:05~(エアブサン BX163)~14:05 インチョン空港 16:08~(AREX(鉄道))~ソウル 明洞 ホテルREX泊
9/29(日)
明洞~白雲台探索支援センター(登山口)~北漢山(プッカンサン 837m) ~道峰山(トポンサン 740m)~道峰山駅—ソウル 明洞 ホテルREX泊
9/30(月)
ソウル—独立門駅~仁王山 (イヌァンサン)~景福宮駅—ソウルソウル12:50~(AREX)~13:33インチョン空港15:50~(エアブサン BX166)~成田 18:10
(報告:K林上)
9月28日(土)
成田空港第一ターミナルで待ち合わせて、エアブサンのカウンターでチェックイン。
11時5分発のフライトで インチョン空港に到着。実質のフライト時間は2時間程度で国内旅行とあまり変わらない。予約していたAREXという空港からソウルまでの直通の電車でソウルに移動。社内のアナウンスはハングル語、英語、そして中国語ではなく日本語! これには感動した。韓国内で使用できる交通系のICカードをAREXの予約時に一緒に予約していたので、電車内でICカードを受け取り、ICカードを使用して地下鉄3号線に乗り換えてホテルに近い会賢(フェヒョン)駅へ。20数年ぶりの韓国だが電車や地下鉄の案内がハングル語だけでなく、英語や漢字でも表示されており劇的に乗りやすくなった。
ホテルにチェックインして夕食のためにソウル随一の繁華街である明洞(ミョンドン)まで歩いていく。まずは両替屋で円を現地通貨のウォンに替えて、予め調べておいた焼き肉屋へ。

焼肉屋 黄金牧場にて
明洞は ありとあらゆる種類の店でごった返しており、原宿と歌舞伎町と秋葉原を足して3で割ったような印象だ。中国人観光客より日本人観光客の方が多いように感じた。
焼き肉屋の注文はタブレットで日本語のメニューも有り全く困らない。
名物のサムギョクサル、カルビ、味付きカルビ、牛タン、海鮮チジミを食べ、ビールとマッコリを飲んで今日は少し贅沢。スーパーとコンビニで明日の朝食や行動食、飲料などを購入してホテルに戻る。
9月29日(日) 北漢山 白雲台
北漢山(プッカンサン)は山域の名前で北漢山という名前の山は無く、最高峰は白雲台(ペグンデ) 837mである。
地下鉄と軽電鉄牛耳新設線を乗り継いで終点の北漢山牛耳(プカンサンウイ)駅まで移動。タクシー乗り場が判らずうろうろしていたら年配の男性の登山者が英語で声をかけてくれて一緒にタクシーに乗り、登山口である白雲台登山口まで。この方とは一旦別れる。ここの白雲台探索支援センターで登山地図をもらい、当初予定していた道峰山(トポンサン) までの縦走路について問い合わせるつもりだったが、なんとオープンしておらず途方に暮れる。 とりあえず白雲台に向けて歩き始める。湿度が低く、適度な気温で気持ちよく歩ける。

登山口
石段が多い登山道を登っていくと、テーブルとイスのある休憩所でタクシーに同乗した方と再会できたので白雲台から道峰山まで縦走したいと伝えると、とても長い行程なので絶対に勧めないと言われる。南の方に縦走する素晴らしいコースがあり、そちらの方が絶対良いとの事。この後ずっと一緒に歩きながらガイドしてくれて最後まで行動を共にする事になった。名前は別れ際に聞いたがクワンさんという。教会の牧師さんを定年退職したというクワンさんと お互い つたない英語でいろいろ話をしながら歩く。登山道は良く整備されており、とても歩きやすい。
ハル峠で稜線に出て、今は営業していない白雲待機所(山小屋)を過ぎるとクライマーのメッカである仁寿峰(インスボン) の岩壁が見える。主稜線から外れた白雲台への急こう配の岩稜帯を、しっかりとした鉄の手すりにつかまりながら登る。登山道そのものが大きく傾いており、手すりにつかまらないと絶対に登れない。

白雲台山頂にて
国旗がはためく山頂に着くと360度の絶景。風が吹き抜けて実に気持ちが良い。仁寿峰も目の前で多くのクライマーが取りついているのが見える。当初目指す予定だった道峰山もはるか彼方に見えるが、あまりにも遠い感じ。南側にはソウルの街並み。ソウルタワーやロッテタワーも見える。山頂にいると次から次へと登ってくる人たちに写真撮影を頼まれて延々と終わらないので少し下った斜度の緩やかな岩の上で大休止。

白雲台を振り返る
主稜線に戻り、衛門(ウィムン)をくぐって南方向への縦走路に入る。しばらく樹林帯を歩くと城壁が出てくる。昔 中国が清王朝の頃 朝鮮王朝に攻め入るのを防ぐために作られた城壁だそうで、その後 延々と城壁沿いの道を歩く。所々 大東門、大成門など大きな門があり見上げると木造の屋根が鮮やかに彩られている。
その後 仏教の創始者である仏陀(ブッタ)の弟子の名がついた分殊峰(ブンスンピーク)、儈
伽峰(ソーギャンピーク)などを経由して中々厳しいアップダウンが続く。ナポレオンの帽子のような岩があったり、北朝鮮のテロリストが潜伏した岩穴を見に行ったり、クワンさんは名所を隈なく案内してくれる。

分殊峰

最後のピーク
最後のピークは手すりやロープも何もない急な岩場でクワンさんと上林だけ登る。感覚的に3級程度の片側が切れ落ちた絶壁の岩場で落ちたらアウトだが、頂上には沢山の登山者がいてびっくり。ここからは南側にソウルの街並みが間近に見えるがやはり北側の北漢山の岩山の景観が素晴らしい。地下鉄の仏光(ブルワン)駅まで歩いて降りるという話もあったが結局バス停がある登山口に下りた。8時間の行程だったが、道峰山までの縦走を強行したらもっと大変だったかもしれない。バスで碌磻(ノクビョン)駅に出て地下鉄3号線に乗る。
クワンさんとは再会を約束して途中の駅で別れた。マウント ソラックが素晴らしいから是非行きなさいと何度も言われたが、帰国してから雪岳山(ソラクサン)の事だと気が付いた。
1号線に乗り換えてホテルに戻る。もう地下鉄の乗り換えも慣れたものだ。 シャワーを浴びて着替えて、また歩いて明洞の街へ。今日は予め調べておいたタッカルビの店へ。3人でチーズタッカルビ 2人前とビールだけで腹いっぱいになってしまった。一人当たり 2000円程度で メチャクチャコスパが良い。昨日と同じスーパーで明日の朝食などを買い、屋台通りで おでんを食べたり、スイーツを買ってホテルに戻る。もう一泊してビール片手に屋台通りを徘徊したら さぞ楽しいだろうと思った。

チーズタッカルビ2人前
9月30日(月) 仁王山
仁王山(イヌァンサン)は標高 340mの低山だがソウル市内が一望できる景観の良い山である。午後にはインチョン空港に戻らないといけないので午前中の軽いハイキングには丁度良いと思って選んだ。
地下鉄3号線の独立門(トニンムン)駅から少し登って仁王山仁王寺の立派な山門をくぐり細い石段を登っていくと立派な城壁沿いの仁王山に続く登山道に出た。 ここの城壁は建て替えたようで白くて新しい。急な階段状の道を一登りで仁王山の頂上へ。真下に李氏朝鮮王朝の王宮であった景福宮(キョンボックン)が見え、仁王山の城壁は景福宮を守るために作られたそうだ。南側にソウル市内、北側に昨日歩いた北漢山の南端が見え、はるか彼方に道峰山も見える。

仁王山への城壁沿いの道


仁王山山頂
気持ち良い風が吹き、時間もあるのでのんびりしてから下山開始。城壁沿いの道をしばらく下り、舗装道路に出て景福宮駅へ。舗装道路に出てからは暑くて長かった。
ソウル駅に出て、駅ビルのフードコートで昼食。各自ビビンバや辛い冷麺を食べた。前回来た時に辛い冷麺(ビビンネンミョン)を食べた時は あまりの辛さに滝のような汗をかき、しばらく何を食べても味が判らない程 口の中が辛くなったが、今回食べた冷麺は見た目ほど辛くなく、麺も歯ごたえがあって とても美味しかった。
AREXでインチョン空港に移動。印刷しておいたQRコードでホームに入れないアクシデントがあったが、テールゲートでホームに入って約50分の快適な鉄道旅。
さらばソウルの街。
約1時間遅れのエアブサンのフライトで無事成田に到着した。
あ~帰ってきてしまった。
2泊3日の短い行程だったがソウル近郊の山とグルメを堪能した楽しい旅でした。
韓国はお手軽に海外旅行を楽しめる国で山も沢山有り通ってしまいそう。
次回は是非 雪岳山、北漢山に行きたいし、仁寿峰でクライミングにもチャレンジしたい。
同行してくれたT山さんとグッチに感謝。