福島県・只見 真奈川~赤崩峠

◆日程:2018/6/16-17
◆形態:沢登り
◆ルート:真奈川駐車場~宿場沢と三荷沢間の幕営地(ぞうさんテンバ)(泊)~笠の沢出合~赤崩峠~往路を戻る~駐車場
◆人数:7名

報告:A原

週末の天気予報に傘マークがならび、周りの週末の山行計画は中止のメールが飛び交うなか、この計画も中止か転進か行程縮小かと悩む。
結局、雨は覚悟のうえ、行程縮小とし再募集する。当初10人の参加者は3人が離脱し、結局7人で決行となった。
いざ、ふたを開けると。雨は東京から脱出の際、降られただけで現地では一切降られなかったのだ。まんまとしてやったりだ。やっぱ山は行ってなんぼだな、と思う。

土曜朝。新宿発と岩本駅発の各車は谷川PAで合流し、小出ICに向かう。セブンで行動食と酒を調達後、只見へ。
格子状のスノーシェッドでは雪解けの水が滝のよう落ちる。草木の萌える緑。アバランチシュートの磨きこまれた岩盤に緑のアクセント。谷あいの雪渓、鬼ヶ面のゴツゴツ、この道はこの時季がいちばん好きだ。
田子倉ダムを過ぎ、只見を見下ろすところに来るとなぜかわくわくする自分がいる。ああ、只見にまた来れた。

食堂で昼食をとり、真奈川林道ゲートの駐車場にクルマを置き、歩き出したのが13:30。
まあ、こんなゆるゆるタイムでも楽しめちゃうのがこの時季の只見ですな。
林道は暗い杉林を過ぎ、真奈川を左に見下ろしブナ林を歩く。葦が覆い山ブドウの蔓が行く手を遮る。一変、明るく開けた場所はむかし、鉱山のあったところで気持ちの良いところだ。
道は時々深くえぐられた小沢を越えたり、真奈川をはるか眼下に道は山肌を縫うようにつけられている。道はお世辞にも良くはなく谷側に外傾した道でKさんが足を滑らせ3-4m滑落した。幸いにも止まって無事だったが肝を冷やした。
コシアブラの森では大きくなりすぎたコシアブラばかりだが、それでもやわらかそうな芽を摘む。
こごみ畑ではお化けシダになってしまったこごみばかりだが、かわりに美味しそうなシオデと極太ワラビが採れた。

16時前、宿場沢と三荷沢の間の河原に着いた。ここには象の鼻のようなブナがあって、ぞうさんテンバと呼ばれている。
タープを張り、薪を集め、米をとぐ。だれに指示されることなく皆がやるべきことを淡々とこなす。
大量の薪を背に豪快な焚き火ができ、冷えたビールで喉を潤す。
肴はもちろん山菜。茹でたり炒めたり煮たりでこの時季限定の山菜メインの宴会が盛り上がる。

日曜5時起床。あく抜きしたワラビが美味しい。
今日は赤崩峠を目指す。不要の荷はテンバにデポ。軽身だし何度か通った道だしと高をくくっていた自分がいた。
テンバを7時に出発しすぐに大規模な雪渓がでてきた。雪渓を越えるとやがて持場沢との出合。真奈川唯一の滝は5mほどだ。その後、滝らしい滝は無い。
また雪渓が出てこれは雪渓下を一人づつ足早で通過した。
笠ノ沢出合の台地は広く明るくかつてのゼンマイ小屋があったところだが、今はタニウツギの樹が覆いつくしていた。
遡行を続け、左から小さな滝をもった沢と出合い、左岸尾根から森に入る。椿の藪を漕ぐとブナの森となる。見事な森でため息が出る。
斜面を登っていくとやがてブナの木にナタメが現れる。ゼンマイ採りたちが付けたものから、平成にはいって登山者がいたずらでつけたものやらさまざまだ。
「→」のナタメは赤崩峠、あるいはその先の赤崩へのしるしだと思う。
→を追いながら登っていくが、途中でコシアブラ採取に夢中になっていたら→を見失いかなり上まで登ってしまったようだ。途中で右の沢を横切り右手に斜上するのだが、そのポイントを外したため傾斜の強い密藪に入ってしまった。
難儀して出たところは峠の南尾根でさらに赤崩峠まで時間を食った。11:47赤崩峠着。何度かこの峠には立っているのにこれほど苦労したのは初めてで情けなかった。

下りは道を拾えたが途中でまた見失い、それでもブナの森に戻り沢まで下りることができた。
青空と新緑がまぶしくてまるで真夏のような陽気だ。14:30テンバ着。
撤収して往路を戻って車止めには16:30着。なんとほぼ10時間行動だった。
苦労かけてごめんね、みんな。
只見で風呂に入り、塩沢石打PAで食事をとり、深夜に帰宅した。
山菜山行と銘打っての山行だったが、本日の行動はかなりハードな一日でした。
Oさん、Iさん、長距離運転ほんとうにお疲れ様でした。

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