バリ島 アグン山

◆日程:2017/8/14
◆形態:無雪期登山
◆人数:2名

【報告】バリ島アグン山

 日 時 2017年8月14日
参加者 I井+1名(2名)

インドネシアは3000m超の火山が多数あるが、バリ最高峰アグン山もその一つで3142mとも3014mとも言われる。
今回は一番容易な、2810mの南峰を目指すルート。南面ルートで火口の一角の稜線に突き上げる。
ガイド付きツアーを使ってサンライズを見るため夜間登山するのが、通常らしいが、暗闇の中ひたすら上るのは、 はっきり言って面白くない!眠いしせっかくのいい景色が見れないし(過去のキナバル山がそうであった)。
今回は個人ガイドを雇い、早朝から登り始め夕方までに下山というプランを立てたが、ガイド料は、70万ルピア(約6千円)とふっかけられたので、ノーガイドで登って下山することになった。
カミさんも了解というかむしろ狙っていたふしがある。

 結果的に天候もよく道もしっかりしていて大正解。ただ森林限界上の岩場をいくつか乗り越す部分があり、ここだけ慎重さを要した。
スマホのGPSを使用、ネットで印刷した地図と、検索した登山記録を用意していって大いに役立った。
ただノーガイドは十分な登山経験と天候など条件が整えばの話。異国で無謀登山は禁物だ(たまに富士山なんかにいるよね)。

シドゥメン村のホテルを5時半過ぎピックアップ、朝食はサンドイッチBOXを用意してもらった。
登山口のパサールアグン寺院の駐車場には6時半頃到着。夜が明けてくる。日の出は6時29分。
入山料を払う(1人10万ルピア・約8百円)。ノーガイドであったが特に言われることもなかった。
ここは標高1500mほどで、まず寺院への階段を登り、門の前から左側に回り込むが。ここだけわかりにくい。
寺院への脇の通路に入り込んだが、登山ならこちらではないと言われる。左の藪に消えそうな細い道が登山道であった。
しばらく鬱蒼とした熱帯の樹林帯を登る。ピンクの椿のような花が咲いていてきれいだった。
1時間ほど登ると疎林になり、展望が開けてくる。このあたりでサンライズのガイド登山者の一行とすれ違う。
中に日本人もいて、暗闇で寒い中、2時間近く待たされたとのことだった。
今は朝で空気はとってもさわやかだ、乾季のせいかムシムシ感が全くない。

 登山道は次第に傾斜を増して2500m付近で森林限界。岩だらけの登山道となる。
それにしても雲一つない青空!下界には雲海が広がっているし、ジャワ島の山々も見える。
岩にある落書きと思われるものを目印にして進む。踏み跡は何か所か枝分かれし、ちょっと行き詰る場面もあった。
周りを十分に見渡して判断していく。天気がいいので助かる。
日本なら鎖場になりそうなところも数か所あったが、その手の物は全くなし。

 最後に急な岩溝に沿って攀じ登ると、山頂の一角に到着!
11時05分着、正面に大きな火口!!ここから先は行くこと不可能である。
対岸には最高峰と思われるピークが見える。
その場所は思ったより狭く、数人立つのがやっとだろう。
休憩するには不十分で写真を撮って下山。

 下山は岩場の急傾斜のため、クライムダウンを多用することになり、時間がかかる。
振り返ると、猿が1匹!我々を追いかけてくる。

 休憩地点で、バナナを食べるが2本目が折れて落としてしまった。
その瞬間猿が猛ダッシュ!あっという間にバナナを拾って食べていった。
しばらく、我々を見ており、何かを狙っているようだった。

てなことがあり、急な登山道を下っていく。
初秋のようにさわやかな風が吹き、絶好の登山日和だが、サンライズ一行以外誰にも会うことはなかった。
もったいない!!昼登山のツアーも作ればいいのに、と思わずにはいられない。

 疎林帯に入ると地元若者と思われるグループがテントを張っていた。
明朝、登頂するとのことだった。サンライズ以外で会った唯一の方々である。

 樹林帯はまさにジャングル。シダやヤシの木も混じり南国を感じさせる豊かな森だ。
パサールアグン寺院の駐車場には15時半到着。
帰りのピックアップ時間ぴったりとなり、運転手さんが待っていてくれた。
下山で時間がかかったのが原因か。

アグン山はバリ島では神々が住む神聖な山です。
登っても古寺・ジャングル、疎林帯、岩稜と変化に富んだ面白い山でした。
いい条件で、しかも自由にノーガイドで登らせてもらえて、バリの神様に感謝しております。

ただ代償として、翌日からの筋肉痛と帰国後には日焼け(痛痒い)に苦しんでしまいました。

I井

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